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Books I've read

読んだ本の感想を書いてます。

[204]流

この前の直木賞をとった本。生きていくということ自体が大変なことなんだと、分かった気になって、実際は、温室という快適な環境の中を、それとは気づかず、のうのうと生きてきたんだなと、この本を読んで思った。この本の舞台になっている一昔前の台湾は、殺人、暴力、喧嘩、体罰、不衛生、(大量のゴキブリ)の世界にあって、その中を生きている主人公に、わたしの実生活ではお目にかかることのほとんどないバイタリティをものすごく感じ、その点にわたしは、ただただ感じ入った。でも、この本の最大のテーマはそこにはない。さらにスケールは広がる。自分の暮らしの中では、もはや味わうことのない世界がそこにはあって、脱日常、大衆小説の醍醐味を味わえたそんな本だった。

 

流