読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Books I've read

読んだ本の感想を書いてます。

[158]心臓を貫かれて(下)

村上春樹さんの解説が巻末にのっていた。それがまた非常に勉強になった。村上さんによれば、本書は、ところどころに、ぐるぐるとした言いよどみがあったと。それは、著者が犯罪者の実弟であるために抱える精神的なトラウマがそうさせているのではないかという見解だった。私は「言いよどみ」を感じることは無かったのだけど、意図せず出てしまったトラウマのようなものがあるのならば、また本書を違った視点で再読できる楽しみができた。しかし、感想文の中に、楽しみという言葉が出てくること自体が不躾に感じてしまうぐらいに、当事者たちは過酷な人生を生きて、また、生きている。

 

心臓を貫かれて〈下〉 (文春文庫)

心臓を貫かれて〈下〉 (文春文庫)