Books I've read

読んだ本の感想を書いてます。

324冊目 本屋、はじめました

ずっと気になっている本屋さん。遠くて、ついでという用事もなかなか生まれない。いつ行けるか、わからないけれど、楽しみにとっておく、という境地。最後の対談がおもしろかった。 本屋、はじめました―新刊書店Title開業の記録 作者: 辻山良雄 出版社/メー…

323冊目 内面からの報告書

まずは、タイトルに惹かれて。ポール・オースターの本は少し読んだことがあるだけ。特別気になる作家さんではないけれど、やっぱり、タイトルが気になったのだ。自分のことを「君は」と表現するところが、この回想録の質を決定的にしているように思える。感…

322冊目 今日の人生

益田ミリさんの。この手の本に手を出すとき、私は疲れている場合が多い。もう少し具体的に言えば、ある部分でうまくいかず、かといって、やる気もないようなとき。気にしなかったら良いものを、質の悪いことに、中途半端に真面目であるゆえに、というか、周…

321冊目 女のいない男たち

再読。割と忘れていたから、楽しめた。 女のいない男たち 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/04/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (120件) を見る

320冊目 村上春樹翻訳(ほとんど)全仕事

こんなにも翻訳本が多かったとは知らなかった。一冊一冊について、翻訳の感想が書かれているんだけど、それはまるで、春樹さんの読書感想文でもあって、「こんな風に読書を楽しみました」と教えてくれるもので、こちらもほくほくとした気分になり、読書欲も…

319冊目 羊と鋼の森

芸術の領域を題材にした小説は、作者の力がものすごく問われてしまうのだなと感じる。『マチネの終わりに』、『騎士団長殺し』を読んでしまった私には、物足りなさを感じてしまった。 羊と鋼の森 作者: 宮下奈都 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/09/…

318冊目 グレート・ギャッツビー

村上春樹さんは、宝玉と称するこの小説だけれど、私にはさっぱりわからず、それが悲しい。 グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー) 作者: スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzgerald,村上春樹 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2…

317冊目 みみずくは黄昏に飛びたつ

おもしろかった! 川上未映子さんが、しつこく聞いてくれた。勇気もいったと思うけれど、ちゃんと、はっきりさせたいことを繰り返し聞く姿勢は、同じ作家として生きている川上さんの熱い、真摯な情熱を感じました。 春樹さんの本、また読みかえそ~♪と強く思…

316冊目 ブローティガン 東京日記

詩で日記が綴られています。詩は苦手。よくわからない。しかし、感じたことは、全体的にさみしく映ったのかな、東京が。 ブローティガン 東京日記 (平凡社ライブラリー) 作者: リチャードブローティガン,Richard Brautigan,福間健二 出版社/メーカー: 平凡社…

315冊目 死の棘

ようやく読了。ものすごく時間がかかってしまいました。本書を開くとすぐに、もう、夫婦の修羅場が始まり、著者の浮気で精神が破たんした妻に、翻弄される、され続ける物語。著者が妻を見限らなかったことには、すごいと思いました。 死の棘 (新潮文庫) 作者…

314冊目 九十歳。何がめでたい

話題の書。著者、佐藤愛子氏は、戦う人であった。私とは正反対の人。 九十歳。何がめでたい 作者: 佐藤愛子 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2016/08/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る なんだか、読書スピードがものすごく落ちた。集…

313冊目 家族最後の日

前作も思ったけれど、すごくパワフル!そこは、見習いたい。 家族最後の日 作者: 植本一子 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2017/02/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る

312冊目 かなわない

いろんな本屋さんのホームページやTwitterで紹介されていて、気になりながらも長いことスルーしていた本書を、なんとなく気分が変わり購入しました。 一番にそそられたのが、表紙のパンでした。とてもおいしそうで、きっと中身もいいのだろうなっていう、そ…

311冊目 騎士団長殺し 第2部

読み終わりました。静謐な時間が終わってしまった感じ。とても贅沢な「時」を味わえました。よい小説を読めることって素敵だ。 騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/02/24 メディア: 単行本 この商…

310冊目 騎士団長殺し 第一部

(ネタバレありません) おもしろいです!販売初日に購入し読み始め、6日目で第一部読了しました。時間的には、余裕があったので、もっと早くに読み終わることもできたのですが、なんだか、ゆっくり、ゆっくり、あせらず、あせらず読み進めることになりまし…

309冊目 ぼくは本屋のおやじさん

中小規模の町の本屋さんの苦労話が、詰まっていました。出版されたのが1982年だから、もう随分と昔の話だけれども、現在ある町の本屋さんも、似たような苦労をされているのでなないかと想像します。や、出版不況と言われている今のほうが、過酷なのかもしれ…

308冊目 まさか逆さま

絵がかわいい♡ まさか逆さま 作者: 中村航,フジモトマサル 出版社/メーカー: キノブックス 発売日: 2016/10/29 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る

307冊目 S先生のこと

とても、とてもよかったです。 著者の恩師である須山先生をしのび、先生の人生を丹念に追想するエッセイとなっています。興味深かったのは、文学の世界に身を置く先生が、自分の過酷な人生を文学を支えに、懸命に生きた姿でした。学者といわれる人たちが、物…

306冊目 ダンス・ダンス・ダンス(下)

当然、おもしろく読みました。最後の場面で、なお不安を感じる主人公が、とてもとても気の毒で仕方がありませんでした。 最近。 ドラマ『カルテット』がおもしろいです。クラシック音楽が気になり始め、昔好きだったワーグナーのタンホイザーを聴いてます。…

305冊目 ダンス・ダンス・ダンス(上)

これも再読ですが、すっかり忘れてる。だから、また楽しんで読んでます。 ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2004/10/15 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 67回 この商品を含むブログ (367件) を…

304冊目 私の消滅

中村文則さんの小説をまだすべて読んだわけではないけれど、今まで読んだ中で一番すごい内容の小説だと思いました。ぞっとする闇がありました。難しい内容なのに、平易な文体でつづられるそれは、作者の考え抜いた跡を感じさえしたし、当然、作者の力もあっ…

303冊目 冷めない紅茶

小川洋子さんの小説はあまり読んだ記憶がない。この本は、久しぶりに来た図書館でたまたま見つけた。小川さんのは、とても繊細な表現がつづく。 表題作の「冷めない紅茶」がとてもよかった。作品を読みながら、自分はなぜ学生時代に学校の図書館を利用しなか…

302冊目 祖母の手帖

感想を書くのが私にとっては難しい作品。 激しく愛を求める女性。愛のない夫との特殊な性生活。家庭のある男性への一途な愛。 この女性の生きた時代が戦前、戦後の時代だけに、このような本能的な生き方は、受け入れられず、病人扱いまでされる。しかし、「…

301冊目 冬の本

以前から気になっていた本。てっきり短編小説集かと思っていたが、そうではなかった。「冬の本」をテーマとした84人もの人のエッセイ集だった。古書店主、作家、芸人、書店員とさまざまな人たちが、綴っている。 私は、「冬の本」と言われても何も思いつか…

300冊目 香水 ある人殺しの物語

「匂い」を題材に、こんなに面白い物語が生まれるんだなーと感動。楽しい読書時間となった。 感情を持たない人間が、嗅覚の鋭さのみを頼りに生きていく。そこには、狂気が入り込み、欲望のまま人を殺す。香水を武器に、人々を翻弄し、また、自分の存在を消す…

299冊目 夜は短し歩けよ乙女

初の森見登美彦さんの。独特の世界観でした。これが、どうやら映画化されるらしい。どういった映像に置き換えられるのか、非常に楽しみです。 夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) 作者: 森見登美彦 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング 発売日: 2008/12…

298冊目 国境の南、太陽の西

再読。でも、すっかり内容を忘れていたので、初読みたいなもの。 主人公の周囲に現れる女性たちが興味深い。幸せになれなかった彼女たちの人生が、謎に包まれており、一層の興味をひくし、作品に深さをもたらしているよう。 主人公の男性に対しては、少々腹…

297冊目 i (アイ)

良かったです。ものすごく。複雑な人間の感情を小説にすることは、難しいと思うけれど、それをやってのけるだけの力がある作家だと思う。西加奈子さんの好きなところは、幼少期の生い立ちをしっかりと書くところ。人格形成の重要な時期の家族関係、生い立ち…

296冊目 文学部唯野教授

難しかった。思うに、文学を科学的に分析しようとするところに無理があるように感じた。けれども、科学があまりにも上手く機能したこの世の中で、それは、止められない流れなのかもなーとも思う。科学では割り切れない分野で働いている私には、文学研究の行…

295冊目 こちらあみ子

今村夏子さんの。『あひる』といい、この本といい、とてもよかった。他にはちょっとない感じの小説。『こちらあみ子』では、あみ子側に立つか、周囲の人間側に立つかで、おおいに感じ方が違ってくると思う。巻末で穂村弘さんは、こわいと思いながらも、あみ…